2017年 02月 02日
Chronicleのクロニクル |
クロニクル発売ということで
chronicleの誕生から開発、完成について振り返ってみたいと思います。
あれは2011年冬、プロローグというロマンメイド社製ハイフロートストレートワームの可能性をひたすら探す中でスイムジグのトレーラーとして使ってみた事から始まった。
南湖ハイプレッシャーエリアでプロローグ5.5ジグヘッドのミドストがやたら良いコンディションの魚が釣れ「このワームヤバイな…他の釣りに使ってみたらどうなんにゃろ?」からデカイほうの8インチをスコーンリグって使ってみたがその時は全くダメだった。
そしてその年のプリスポーン期、主戦場を北湖に移しプロローグ8で60アップを連発。
また運良く釣り場でロマン関係者の方に声を掛けてもらったのがきっかけでロマンメイドフィールドスタッフ契約。
担当アイテムはプロローグ。
それまでの自分の中でのプロローグとは数ある引き出しの中の1つだったのがメインとなりありとあらゆる使い方を試した。
アフーター期になると南でプロローグ5.5のジグヘッドが良く釣れていた。
たまたま当時の他のスタッフからプロローグをスコーンでやったらどうなんですかね?という話になり「冬にやったけどアカンかったな~」なんて話をしてたら今の時期ほどうなんかな?と疑問が浮かびカナダ藻エリアで投げてみるとそれはそれは衝突してくるかのような激しいバイトや鋭い殺し系のバイトと共にアフターの魚が釣れた。
スイムベイトが流行りだした頃のようなきっついバイト。
このバイトの強烈さ…これはなんかあるやろ?とがむしゃらに投げた。
しかし真夏になるにつれプロスコのパワーはダウン、シーズン的に北湖のディープ絡みの釣り、寒くなるとDRSやジグヘッドをやることが多くなりプロスコはしばらくやらなくなっていた。
そして2012年冬~2013厳寒期にかけてプロスコが火を吹き出した。
使い方は以前のように広範囲に投げる事はせず
ロック、マンメイド、枯れウイード、地形変化、地質変化に狙いを絞ってピンスポットトレース。
この当時使っていたのがボツになったプロトジグ。
元々底用として考えられていたジグを自分好みにスカートを巻きプロスコ用として使っていた。
このジグがクロニクルの原点であり最大の壁となる。
このジグの素晴らしかったのは
・小さめ太軸のフックサイズ(ストレートワームの揺めき振動艶かしさを殺さない、尻下がりにならない)
・重心が高めでアンバランス(コロンと滑るように回避させやすい。)
しかし
ボツプロトということで数に限りがある上にノーガード。
回避しやすいとはいえジグの宿命であるロストは免れられず1つ1つと数が減り気付けば針先の死んだモノ1個に。
その後テスター契約終了、それと共にプロスコに使えそうなジグはとことん試した。
フックサイズ、スイミング姿勢、バランス、回避能力、巻き抵抗、シルエット、やっぱあのジグとは違う。
とにかく色んなプロトを作って比べた。
しかしピンとこない。
長い期間かけて、もう本当に試行錯誤の繰り返し。
良い感じのプロトが出来てもサイズに悩んだり
あのジグには到底及ばないモノしか作れず完全なスランプに陥っていた。
そんな時期を長らく過ごして、また冬がきた。
また一から見つめ直し、ヘッドの水押し加減とバランス、ロックへの回避、岩と岩への噛み詰まり等、許せる限りワガママを詰め込んだプロト。
試してみるとi字ながら良い感じの巻きカンジ。
しかしバイトが少ない。
これは魚を選ってると信じて、とあるリップラップ、インレット、こぼれ岩の複合エリア。
カーブフォールさせつつ岩へのコンタクトでバイトが出た。
テストしてるロッドのおかげもあり岩場から瞬時に引き剥がしネットイン。
忘れもしない5.4キロの魚。
ようやくあのジグとあのジグの魚を上回る事ができた。
長い間、欲しくて欲しくてたまらなかったアイテムがやっとこさ完成。
そして今年2017の2月1日…
Slow roll head 「Chronicle」を無事発売する事が出来ました。
これまで力を貸して下さった方々には本当に感謝の思いでいっぱいです。
これから
Chronicleが僕の手を離れ、どんな魚と出会うのか本当に楽しみにしております。
では
by grindhousejp
| 2017-02-02 00:21